金環日食の和


今朝の東京は、金環日食で大盛り上がりでした。
心配されていた天気も、我が家周辺は薄い雲がちらつく程度で問題無し。7時過ぎになると、子どもたちの嬉しそうな声が聞こえてきました。
7時半近くになりいよいよ日食のピークという頃、東側の玄関から外を見ると、隣の家の御婦人も太陽を見ていました。
驚いたのは、隣にある、いつもは殺伐とした感じがする大型マンションの南向きベランダ。ずらっと並ぶ窓辺にこんなに沢山の人が現れていることなんて今までありませんでした。普段は人間関係の希薄な都会の住宅街が、今日はお祭りみたい。
明るい空に向かう人達の表情は、とても穏やかです。
子どもたちが「凄い!」「わーっ輪っかだあ!」「見て、見て、環だ、環だ!」と感激の声を発しています。

確かに太陽の形の変化も感動的ではありましたが、一番の感動は、それを見ている空間でした。太陽が月に隠れたというよりも、一緒になって、みんなの和を成したという感じが素敵でした。

一緒に日食を見ていた主人は、様々なご近所の動向を発見し楽しんでいました。
同じマンションに住んでいた娘さんが、隣の大きなマンションに移り住んでいたこと。推測するにご両親家族は私達と同じマンションで、娘さんは結婚して隣のマンションに引っ越した…。
サラリーマンらしき男性が、ワイシャツネクタイをしているけど、下はパンツ姿で日食を見ている。会社に行く準備をしながら家族に促され慌てて表に出てきた…。

ベランダごとに、いろんなストーリーが感じられる、楽しい都会の一時でした。