消え行く昭和の佇まい



近所の路地を歩いていると、ある日突然できている空き地。
確か、ついこの間までは、何かが建っていたんだけど、何だったかな?
東京に住んでいると、よくそんなことに出くわします。

私が住んでいる地域は、中山道沿いの下町で、昭和の風情ある家もまだまだありますが、それでもここ数年で随分と様変わりしてきました。
町工場風の建物はマンションになり、木造住宅だった場所は何等分かの敷地に分けられて細長い家が建てられ…。
ぽっかりとできた空き地を見ると、高度経済成長を支えてきた親世代がリタイヤし、代替わりと同時に家を手放したり、立て替えたりするのかな…と想像します。

気がつけば平成24年。昭和が終わって干支が2周りするだけの時間が経過しました。
徐々に昭和の風景はフェードアウトしていき、その様子は映画とかでしか見られなくなるのかな…と思うことがあります。

先日ニュースで、50年後の日本の人口は8993万人まで減少すると報じられていましたが、その頃生きている人は、私が明治時代に対して抱く距離感を、昭和に対して感じるのかもしれません。
年を重ねると、消失する事の重さも理解できてくるんだな…と思いました。