酒田〜東京、長い帰路

帰省先の酒田から東京に戻る日、豪雨に巻き込まれ、山形周遊迂回路をたどる半日がかりの長旅を経験することになりました。

私の実家の最寄り駅の酒田から東京までをJRで移動する場合、日本海沿いに特急いなほで新潟へ行き、そこから上越新幹線で東京へ行く新潟まわり(約4時間半)と、最上川沿いに普通電車で新庄へ行き、そこから山形新幹線で東京へ向かう山形まわり(約5時間)があります。
時間的にちょうど良いということもあり、この夏は新潟回りで東京に戻ることにしていました。ピークは過ぎたけれど帰省シーズンということもあり、事前に座席予約もしてありました。
しかし、当日は庄内地方を豪雨が襲い、酒田発の電車がすべて運休!。代行バスで新潟に移動することになりました。
山形県はその名の通り、県境を高い山々が囲んでいます。更に日本海側の庄内地方と、山形市などがある内陸地方も、出羽三山や朝日連峰などに仕切られており、県内の移動だけでも険しい山間を縫うようなルートを通らなくてはなりません。そのため、天候不順で道が閉鎖されたりすると、基本的に移動が不可能となることが多々あります。
私達が乗っていた代行バスも、日本海側を通る国道7号線が、あと少しで新潟県というところで閉鎖されてしまいました。自家用車での移動だったら、その日の新潟行きを断念するところですが、代行バスは、お客さんから乗車券をいただいていて、すでにゴールを目指し走り出しているため、どうにかして新潟に向かうことを検討します。(正直、この時点で酒田に引き返し、払い戻ししてほしかったのですが…。)
そこでとったルートが上記地図のような、山形大迂回コース。地図でみるとあっさりして見えますが、出羽三山や朝日連峰、飯豊連峰という東北屈指の険しい山間の道を東へ西へと通る過酷なコースなのです。バスのガタガタ揺れる振動と標高差のあるルートで、三半規管がくたくた状態でした。
米沢付近を通過するときは、ここで降りて山形新幹線に乗りたいよ〜と心の中で叫んでおりました。(代行バスはあくまでも酒田〜新潟間のものなので、東京に行きたい私の都合は聞き入れてもらえません。)
山形県民でありながら、私が一度も訪れたことの無い小国町(山形の中でも特に雪深い地域として有名なエリア)を初めて通り、やっと新潟県へ。
新潟駅に到着したのはバスに乗って約7時間後でした。特急なら約2時間15分の距離なのですが…。
そこから、新幹線で2時間。東京から自宅まで30分。
長い長い帰り道となりました。