「ゲゲゲの女房」最終回

半年間、楽しませてもらった朝の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」、今日がいよいよ最終回。あ〜終わっちゃった…と、数週間前、水木しげるの父が亡くなる時に人生を映画に例える場面があったのを思い出した。
最初は、貧乏な水木夫妻が我が家のことのように思え、ドラマを楽しんでいたが、そのうち、彼の作家としての魅力に興味を持つようになった。作者の生き方が、どのように作品に描かれているのかが気になり、何冊か水木マンガを読んでみたり…。対談番組なども見たり…。

実在の水木しげるさんは、カリスマ性のある変人にも見えるが、その人物像自体が本人の作り上げたもののように感じる。なりたい自分、作家水木しげるとはどんなキャラかを感覚的にイメージしながら生きてきたのではないかな…と思えた。
子供のころ勉強ができなかったこと、軍隊では殴られっぱなしだったこと等、彼のエピソードを聞くと、要領の悪い人のよう思われがちだが、本当にそうかな?と疑問を抱いてしまう。なぜなら、肝心な所で見事な感を働かせているからだ。「感の良さ」と「運の良さ」が表裏一体となっているような、第六感というか…。戦争で生き残ったこと、努力と才能を成功に導いたことなど、神懸かり的な要素を感じる。
また、対談番組で、「自分のことばかり考えている」と言っていたが、人との調和を量りながら自分の力を最大限発揮する方法を考えているのではないかな…と思った。本当に自分勝手な人だったら、こんなに皆に愛されるマンガは描けないと思う。